Initiativesくうねあの取り組み
くうねあを支える人 - 弁護士の長場先生のお話(後編)

- 保護者ライター執筆
- この記事は、くうねあの園児・卒園生の保護者の方に取材・執筆を行なっていただきました。

後編では、長場先生の目に映る「くうねあの強み」、そして企業としての魅力に迫ります。これまでの歩みを振り返るお二人の対談からは、大園長先生の保育業界に対する熱意と、現場と経営の両輪で走る “くうねあらしさ” が見えてきました。
「くうねあならでは」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、やっぱり堀江さん(大園長先生)
―それでは、長場先生から見た「くうねあの特徴」や「強み」について教えてください。
長場先生
「くうねあの “ならでは” と言えば、やはり堀江さん(大園長先生)です。毎年社員総会にお招きいただいていますが、特に印象的なのが堀江さんの “叱咤激励” 。各園舎の先生方が、1年間の取り組みをスライドで丁寧に発表されるんですが、資料作成にもかなり時間をかけておられると思います。それでも堀江さんは、『もっと工夫が必要』などと容赦なくダメ出しをされるんです(笑)」
大園長先生
「最近はフィードバックの伝え方も少し変えましたけどね(笑)。最初の頃は本当に “全部ダメ出し” だったかもしれません。」
長場先生
「でも、代表と従業員では立場が違います。経営者には大きな責任があり、万が一経営に失敗すれば、スタッフ全員の仕事が失われる可能性もあります。実際、県内でも毎年のように倒産する会社はあります。『保育がしたい』という思いだけでは、会社は続きません。堀江さんは、保育だけでなく経営や組織づくりにも真剣に取り組んでおられます。例えば(インタビュー会場である)この西原園舎も、空本さん(現在全体を統括する小園長)のような人材がいたからこそ、うまく機能しているのだと思います。」
大園長先生
「私たちの中では『ミニ社長』と呼んでいるのですが、自分自身も園を守る立場であるという主体的な姿勢を管理職には求めています。保育士は、子どもの頃になりたい職業として上位に入りますよね。でも実際に働いてみると『保育はしたいけどマネジメントはしたくない』という方も多く、結果的に現場でマネジメントが機能せず、疲弊して辞めてしまうケースも増えています。だからこそ、くうねあではマネジメントに関心のある人を見つけて、その人たちを育てる体制を整えているんです。今の管理職たちも、裏では涙も流しながら必死に学び、園を引っ張ってくれています。」
長場先生
「保育園を運営している法人は多くありますが、ここまでマネジメントに力を入れているところは、あまり見かけません。また、私もいくつかの総会に出席していますが、くうねあのスタッフの皆さんによる活動報告は本当に丁寧で、内容も非常に詳細です。ここまで会社の内側が伝わってくる発表は珍しく、まさに “くうねあらしさ” を感じますね。」
これまでの管理職の方々へのインタビューとも重なりながら、くうねあの経営と組織づくりへの高い意識が、くすの木保育園の根幹を支えていることを改めて実感しました。

長場先生から読者の方に伝えたいこと-
―弁護士としてのお立場に加え、くうねあを外から見たご意見もいただき、ありがとうございました。最後に、このWebマガジンの読者に向けてお伝えしたいことはありますか?
長場先生
「前半でも少し触れましたが、世の中の問題の多くは、法律で解決できる可能性があります。弁護士は敷居が高いと感じる方も多いかもしれませんが、もっと気軽に頼ってもらったり、相談してみてほしいです。私でもいいですし、他の窓口でも大丈夫です。」
大園長先生
「実際に、保護者の方の相談に長場先生が乗ってくださったこともあります。もし何か困っていることがあれば、保育園の中にも“安心して話せる場所”があると思っていただけたら嬉しいです。」
編集後記
法律と聞くと「トラブルが起きたときに頼るもの」と思われがちですが、くすの木保育園における法務の関わりは、むしろ “トラブルを未然に防ぐため” のもの。
日々の暮らしや保育の現場を、そっと下支えする仕組みとして機能しています。
園を選ぶということは、子どもを取り巻く“環境”を選ぶということ─。
このインタビューが、保護者の皆さんが安心して園を選ぶ際の一助となれば幸いです。
長場先生、大園長先生、長時間のインタビューをありがとうございました。
(後編おわり)
長場先生について
長場 誠(ながば まこと)弁護士
長場法律事務所
所在地:〒730ー0012
広島市中区上八丁堀8-10 クロスタワー6階
TEL:082-228-3155

証券会社勤務を経て、2007年に弁護士登録。金融分野の知見を活かしつつ、福祉・交通事故・行政審査などの幅広い分野でも委員や専門役職を歴任。
2015年より、くうねあの顧問弁護士として法務全般をサポート。契約書チェックから法改正の情報提供まで、日常や未来の安心を支える “予防法務” に力を注いでいる。
【主な経歴】
- 2009年 三原市高齢者虐待防止支援計画策定委員会・委員
- 2010年 三原市発達障害児・者支援検討委員会・委員
- 2013年 広島県介護保険審査会・委員
- 2016年 公益財団法人交通事故紛争処理センター広島支部・嘱託弁護士
- 2021年 広島弁護士会・副会長
- 2022年 中国地方弁護士会連合会・常務理事
- 2022年 広島家庭裁判所・家事調停委員
- 2024年 広島市固定資産評価審査会・委員長
ライタープロフィール
- 石井さん[PTA 会員No.002]※
- 2010年・2015・2017年生まれの三人の息子の母です。2013年に長男がくすの木保育園に入園したことをきっかけに、次男三男の卒園まで計11年間、我が子がくすの木保育園で過ごしました。卒園後も古民家で引き続き保育園時代のご家族と交流させてもらっています。今後はくうねあWebマガジンの執筆を通して、長年子どもたちがお世話になったことへのご恩返しができればと思っています。
趣味はお片付け。毎日三人の息子たちと戦いながらおうちを片づけています。
※PTAとはParents Team Authors(執筆・保護者チーム)の略で、執筆を引き受けてくれた保護者の方たちのチーム名です。